
街中のオフィスやホテル、商業施設から医療施設、学校、或いはご自宅など様々な場所で、皆様が「SUMINOE」製品と出逢わない日はないと言うのは過言ではないでしょう。創業140年以来、常に日本のインテリア空間を彩ってきたビックカンパニーの横顔をご紹介します。
絨毯から始まったヒストリー

SUMINOEの歴史は、1883年に創業者の村田伝七が緞通(だんつう 注)製造を始めたことに発します。
明治黎明期に日本のインフラが次々と整えられる中、その品質が評価されて、帝国議会議事堂(旧議事堂)を始め、名だたる建築にカーペットを納入し、日本の敷物業界の礎を作りました。
昭和に入って現在の国会議事堂が竣工された折には、「赤い絨毯」や本会議場の椅子張りを納めています。
注)緞通とは、経糸にパイル糸を結びつけて作った床敷物の総称で、伝統的な手織り敷物です。産地によって、パイル糸の結び方が異なり、中国緞通、ペルシア緞通、トルコ緞通などに区別されます。

(右)ロールカーペットはホテル、レストランなどの共用部から住宅まで使用され、色や柄のバリエーションも豊富。
帝国議会議事堂納品後、織物メーカーのパイオニアとして、カーテン・カーペット・床材を中心に日本の近代化に貢献してきました。
業務用から一般家庭用まで幅広くカバーしており、グローバル展開にも力を入れ、現在は、中国・東南アジア・中東等にも展開しています。

文化・芸術の分野でも活躍しており、劇場を華麗に彩る緞帳のメーカーとしても傑出しています。
最近では、2025年に東京宝塚劇場に採用されました。
題名は「THE NATURE OF TIME」。
森羅万象と共に絶え間なく移ろい動いていく「時の流れ」と、二度とない一瞬の輝きをイメージしているとのこと。
高い技術力で表現した繊細なグラデーションは200色以上の糸による綴錦織によるもので、訪れる観客を華やかに迎えています。

1896年に日本初の手織りによるシートモケットの製造に成功し、旧国鉄の座席シート表皮材に採用、帝国劇場の椅子生地などのナショナルクラスのオーダーを多数受けてきました。
現在ではSUMINOEグループとして、JR・私鉄・公営交通などに納品し、鉄道の座席シート表皮材でトップシェアを誇っています。
交通機関のシート表皮材は、汚れが目立たないことや耐久性などが要求されますが、電車のみならず、バス・船舶・航空機等の内装材のトータルサプライヤーとして、企画開発・デザイン力に突出した存在となっています。
新たな空間体験を提供するオーダーラグブランド『Epilogue』

SUMINOEのカーペットやラグは、世界の高級メゾンに採用されてきた実績があります。
そのような創業以来培われてきた歴史を背景に、昨年、新たなオーダーラグ『Epilogue(エピローグ)』というコレクションを発表されました。
Epilogueは空間をまとめあげるものという意味合いが込められているそうです。
絵画や彫刻と同じく“装飾”でありながら、インテリア空間の世界感を完成し、静かな余韻で人々の感性に響きます。

(右)柄に合わせて、密度感に変化をつけたこだわりの織表現が特徴

商業空間で実績あるメーカーならではの商品開発で、全商品が防炎であらゆる空間に対応できます。
「普遍の美」をめざし、上質な素材と独自のデザイン哲学を融合させています。クラシックなニュアンスを尊重しつつ、現代のミニマルな美しさを取り入れた独自のデザインです。
サイズや形状を自由にオーダーできるため、唯一無二のインテリア空間を実現でき、その風合いは滑らかでラグジュアリーです。
開発コンセプトは、『資源を未来へ。』

SUMINOE GROUPにおける環境への取り組みは業界内でもいち早く着手され、その歴史は約50年に渡ります。
近年では、オフィスで使用された古いカーペットは多くが埋められているという問題に対して、廃棄物の削減をめざし、資源の循環をするしくみを実現されました。
2011年に開発された、水平循環型リサイクルタイルカーペット「ECOS®」は、国内最高水準の再生材料比率を達成。
カーペット業界で初めて新基準のエコマークを取得されています。
開発の基本理念である「資源を未来へ。」のキーワードのもとに結実した、SUMINOEならでは商品とのことです。

また、2024年12月に「株式会社スミノエ」は「株式会社スミノエ インテリア プロダクツ」に商号変更されました。
メーカーとしてモノづくりを追求するだけではなく、トータルでサービス向上を含め、「お客様に満足をお届けする」という想いがこめられているとのこと。
これからの展開にも益々注目度が高まりそうです。


FSPJ認定コーディネーター
白川 えり子(ERIKO SHIRAKAWA)




