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2025.01.21

100人に1人、強烈に求められる器を目指して~とうしょう窯~

テーブルコーディネートEXPO2024でコーディネーターとのコラボレーション展示をされた、FSPJ ACADEMYパートナー企業様の紹介を連載しております。

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和の伝統を残しながらも、独創的で大胆なデザインの器を作り続ける「とうしょう窯」。

「万人受けは考えない」と言い切る個性的な器づくりのこだわりと、おもてなしの心を託す器との「一期一会」を海外へも広げていくという今後の展望についてお伺いします。

和の伝統を残しながら、斬新なデザインを追求する

鮮やかな色展開が特徴的な「MUSASHI」シリーズ

美濃焼をメインに、こだわりを極めたジャパニーズモダンなうつわを提供する「とうしょう窯」。

 

「万人に受けるものより、100人に1人に強烈に刺さる、そんな個性的なデザインを意識しています」

という小木曽現社長の言葉通り、独特な質感やフォルム、鮮やかな色バリエーションの器が数多く展開されており、日々の暮らしの器というより、特別なシーンでのドラマティックな演出が似合う、個性的な器として注目されています。

柔らかな白濁した釉薬に、手書きの波模様が透けて見える「ZA-BI」シリーズ

美濃焼は千年以上の歴史を持ち、国内で生産されている食器のなかでも、その生産量は大きなシェアを占めています。

「特徴がないのが特徴」と言われるほど様々な色やデザインで進化を遂げ、伝統工芸品ながらも生活に根付いた器として、万人に愛されてきた焼物です。

 

そんな身近な暮らしの器を多く生み出している美濃焼の中でも、とうしょう窯の器は異彩を放っています。

「和の伝統は残しながらも、いつか使ってみたいと憧れられるような、独創的で大胆なデザインの器を生み出したい」
そんなモノづくりへの想いが、まさにとうしょう窯らしさを形作っていると言えるでしょう。

2023年には名古屋営業所のショールームも新たにオープン

そんなとうしょう窯は、1966年に開業した岐阜県瑞浪市での業務用食器の製造卸売を前身に、2006年には東京都台東区にある合羽橋道具街にとうしょう窯本店をオープン、プロユースのオリジナル食器の販売をスタートしました。

 

現在は、日本全国にある4つの営業所と7つの直営店で、テーブルコーディネートをトータル提案できる場として、国内リゾートホテルや旅館、レストラン、料亭等のプロ向けだけでなく、テーブルコーディネーターや一般顧客への販売もされています。

テーブルコーディネートEXPO2024展示「New York meets 和-Modern」

とうしょう窯×岡部淳子氏によるコラボレーション展示

テーブルコーディネートEXPO2024では、ニューヨークを拠点に活動するテーブルコーディネーター岡部淳子氏とのコラボレーション「New York meets 和-Modern 」を展示されました。

 

とうしょう窯のコーポレートカラーでもある黒、白、赤にゴールドを加えた和モダンテーブルは、日本の伝統とニューヨークのモダンを融合させた、紅葉が美しく舞う着物のようなイメージなのだとか。

和文化をもとにした海外の方へのおもてなしをテーマに、日本好きのアメリカ人ご夫妻を創作和食でお迎えする夜を想定して表現されたそうです。

コントラストのきいたモダンな配色にガラス素材が映える器合わせも注目

岡部氏に伺ったところ、ニューヨークでは変わらず日本食が人気で、食の分野としてすっかり定着してきているということ。海外の方へのおもてなしの場面では、食自体もさることながら、和が融合した設えもまた喜ばれる演出なのだそうです。

 

日本の伝統技術を生かして作られており、ニューヨークらしいモダンさも共存するとうしょう窯の器は、まさにその表現にぴったりの魅力があり、今回のコラボレーション展示でのシーン設定へも繋がっています。

YAMATO丸台皿 左:高さを演出できる台皿として 右:深さのある器として

中でも注目したいのが、パーソナルに使用されている丸台皿です。

YAMATOという名前で展開されているこちらのシリーズは、手に取ってみるとずっしりと重量感があり、ザラリとした土もの特有の手触りが印象的な器です。

表裏で2通りの使い方をされており、EXPOに来場されるテーブルコーディネートに関心の高い層へ向けて、器使いの具体的な提案をされていたのも楽しい演出でした。

おもてなしの心を託す器との「一期一会」を海外でも

NY在住のとうしょう窯顧客様による、おもてなしセッティング

EXPOで岡部氏が表現されたとうしょう窯×ニューヨークの世界観に象徴されるように、実際に海外でのおもてなしに和食器を、というニーズは多く、日本人以外からの需要も今後増えていきそうです。

現に国内でのインバウンド需要は依然として高く、合羽橋にあるとうしょう窯本店でも、寿司プレートとネーミングされた器や抹茶碗、酒器等は大変人気だとか。

 

それに伴い、今後は国内だけでなく、海外の現地法人とのタイアップによる海外展開も視野に入れているそうです。

国や文化、食の枠を越えたデザインを目指して作られているとうしょう窯の器を、海外で手に取って見ることができる、そんな日も遠くないかもしれません。

和食器で洋のスイーツをいただく提案

昨今では、星付きのフレンチレストランのスペシャリテが和食器で提供されるなど、食と器が国を超えて融合していることを実感します。

「和食器=和食を食べるための器」という概念から、とうしょう窯が提唱する「器は料理を盛るための道具であるだけでなく、もてなしの心を託す大切なアイテムである」という考え方が一般化してきており、これまでにない器との出会いを求める人が増えてくるのではないでしょうか。

 

おもてなしの心を託す器との「一期一会」を、国内だけでなく海外へも広げていく、そんなとうしょう窯のこれからの挑戦に、ぜひご注目ください。

株式会社 丸勝
住所:岐阜県瑞浪市陶町猿爪694-30
TEL:0572-65-3659
HP:https://www.tousyougama.com/
ECサイト:https://tousyougama.base.shop/
SNS:Instagram
担当コーディネーター

食空間プロデューサー/ FSPJスクール銀座校講師
伊藤 裕美子(YUMIKO ITO)

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