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2025.01.24

作り手とお客様がダイレクトに繋がる、特別な器づくりを目指して~土本製陶所~

テーブルコーディネートEXPO2024でコーディネーターとのコラボレーション展示をされた、FSPJ ACADEMYパートナー企業様の紹介を連載しております。

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アンティークの持つ特別感を宿しながら、個々のお客様が本当に必要とするものを形にした器が人気の「土本製陶所」。

作陶から販売までを一貫して作り手が担うという工程に込められた、こだわりの器づくりについてお伺いします。

作陶から販売まで、作り手がすべての工程に関わる意味

実用的でありながら、アートな印象も受ける土本製陶所の器

フランス等のアンティークから着想を得てデザインされた、こだわりの器を生み出している「土本製陶所」。

 

「日常の中に、少しの非日常と緊張感をもたらす」

 

そんな器を目指して丁寧に作陶されたひとつひとつは、眺めて飾るアートではなく、使いやすいだけの実用性重視の器でもない、そんな絶妙なバランスを目指して作られています。

「どうしてもブランドブランディングを自分でやってみたい、それをお客様に喜んでいただき、その喜びを一緒に共有したい」という想いから、まったくの未経験で器づくりの世界へ飛び込んだという山田現社長ご夫妻。

 

百貨店時代には、直接顧客と関わる販売のほか、バイヤーやマネジメントといった業務も担当されてきた中で、多種多様なブランドや商品それぞれの作り手の想いやブランドストーリーを正確にお客様に伝えることが、いかに難しいことなのかを実感されたそうです。

その経験から、作り手側になった今は「作ったものがどのようなお客様に、どういった用途や想いで購入されるかまでを見届けたい」という気持ちを強くし、現在は作陶から販売まで、全てを一貫してお二人だけで完結させるというやり方を貫いておられます。

 

距離感が出てしまいがちなオンライン販売でも、作り手自身が商品への想いやこだわりをダイレクトにお客様へ届けるライブ配信を活用することで、カートオープンからほぼ1日で多くの商品が売り切れになってしまうほどの人気なのだとか。

テーブルコーディネートEXPO2024展示「和フレンチの美しき再会」

土本製陶所×高石典子氏によるコラボレーション展示

テーブルコーディネートEXPO2024では、食空間プランナー高石典子氏とのコラボレーション「和フレンチの美しき再会」を展示されました。

 

定番色である「アンティークホワイト」と秋冬の限定色「さび色」、人気の2色の器を組み合わせたコーディネートは、エレガントな洋の世界に和の要素を取り入れた新しいイメージの食卓として、たくさんの方から反響をいただきました。

左:ライオン16cmプレート(アンティークホワイト) 右:シェル24cmプレート(さび色)

コーディネートに使われている器は、プロのテーブルコーディネーター目線でセレクトしたものを、展示に合わせてオリジナルで作っていただいたものです。

 

一般のお客様とコーディネーターでは、器に求めるものや食卓での使い方が異なります。

例えば、過去のデザインを復刻した「シェル」は、そのインパクトのある貝殻風のデザインと大きさが食卓の主役として映えながらも、パーソナルを複数の器で構成にすることで、目立ちすぎない使い方を提案。

ギザギザの縁が印象的な「ライオン」プレートも、既存のものより小さめのサイズにすることで、他の器と組み合わせて使いやすくなっています。

器もSNSの世界観も、洋の印象が強い土本製陶所。

日本で生まれ育ち、和のバックグランドをもって生活している私たちの日常の暮らしの中で、洋のデザインとどう折り合いをつけていくのかということを常に考え、その答えを模索されているのだそうです。

 

今回の展示では、高石氏がそのひとつの提案として「洋を生かした和」を表現されたことで、コーディネートからのインスピレーションが今後の器づくりの大きなヒントとなったという嬉しいお言葉をいただきました。

アンティークから得たインスピレーションを、お客様が本当に求める形へ

アンティークな世界観が現代らしく表現された器たち

「土本製陶所の器は、日々の暮らしの中で纏いたい雰囲気、デザイン、風合いという抽象的なイメージを、器という形で具現化しているもの」だと山田社長はおっしゃいます。

 

その抽象的なイメージの源泉は、山田社長ご夫妻が憧れ、近づきたいと思うフランス等のアンティークなものから着想を得ており、お二人曰く、アンティークには普遍的で言語化しきれない特別な何かがあるということ。

その「何か」を、お客様が本当に必要とする形に作り上げ、「必要とされるものを、必要としている人へ繋ぐ」器づくりを、今後もお二人は続けていかれます。

萬古焼窯元として先代が築き上げてきた土や釉薬を大切にしながらも、常にお客様の声に耳を傾けながら進化し続ける器づくり。

 

今後はお客様と直接触れ合える機会をさらに増やし、作り手を含めたブランドの世界観をもっと知っていただくことに力を入れていきたいということです。

それぞれの器の風合いや微妙な色合いの違いは、実際に触れてみて分かることも多いでしょう。

お二人が作りだす器を、ぜひ直接手に取ってご覧になってみてください。

土本製陶所
住所:三重県四日市市平尾町3256
ECサイト:https://tsuchimotoseitousho.stores.jp/
SNS:Instagram
担当コーディネーター

食空間プロデューサー/ FSPJスクール銀座校講師
伊藤 裕美子(YUMIKO ITO)

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