新潟で創業130年を超える食器メーカー、「大橋洋食器」。ミシュランのレストランシェフにも愛される食器として、ホテルやレストランでも数多く使用されております。今回は非日常をプロデュースする器として、プロに好まれる器とは?
そのポイントや料理の盛り付けとのバランスや相性など、テーブルコーディネーターとして知っておきたいポイントを深掘りします。
シェフに人気の器
フレンチやイタリアンなどの洋食のお店に人気で、OHASHIブランドの中でも長くご好評いただいているのが、「アースカラー」シリーズ。
その色展開は、アクア「水」・パープル「果実の恵み」・イエロー「穀物の実り」と自然そのものをモチーフとされており、私たちがつい当たり前に感じてしまう自然のありがたさを思い起こさせてくれる、そのようなストーリーにも魅力を感じます。
一見鮮やかな色味でどんなお料理を載せるのか難しそうに感じますが、それぞれ、人工的ではない自然をイメージした優しい色味で、食材の色を損なわないところがシェフにも人気のポイントだそうです。
アクアは、一見青一色に見え、食欲を減退させる色と言われますが、渕のごく淡いクリーム色からターコイズブルーへのグラデーションで成り立っているので、色味は感じさせつつも主張しすぎない色合いになっていて、盛り付けやすいカラーに拘っています。
また、冒頭に紹介したパープルは、アースカラーシリーズの中でも暗めの色なので、食材の色を強調しやすいという効果もあるそうです。
職人の技が光る貫入の技法
アースカラーのもう一つの特徴が、表面に入った繊細な貫入(表面にヒビ割れを起こさせる伝統的な技法)です。
「ともすれば単調になりがちな器面に表情を与え、引き締める効果を持ちます。」とお伝え頂いたのは大橋洋食器 榎並様。
ふちを囲うサビ線の色が全体をまとめてくれるのもポイントだそうです。2色、3色と組み合わせてコーディネートするのも、色による表情の違いを楽しめるのではないでしょうか。
日常の食卓にもプロユースの器を
お料理教室の先生も使われるなど、コーディネーターの間でも話題の大橋洋食器。
FSPJ 主催のスクール交流会でもご協賛いただき、ステンレスの器やカトラリーを食空間ディスプレイに使用いたしました。その素材感やフォルムは、ゲストの皆様から注目の的となっておりました。
また、器にとどまらない情報配信サイト「cup board」も運営されていらっしゃいます。プロユースの器で日常の食卓に寄り添った視点でコラムが展開され、興味深い内容が目白押しです。ぜひご覧ください。
FSPJ ACADEMY ディレクター
宮代亮⼦(AKIKO MIYASHIRO)