食空間業界を牽引するパートナー企業様のトップにFSPJ ACADEMYプロデューサーの慈道がインタビューさせて頂く対談企画。
第三弾は、 九州・有田にて200年以上の歴史がありながら、現代のライフスタイルにもマッチングする有田焼として、「アリタポーセリンラボ」をトータルプロデュースされていらっしゃる松本 哲社長にインタビューいたします。
弥左衛門窯7代目に至るまでの歴史から、世界のブランドと次々とコラボレーションするなど、革新を続ける松本社長の原動力をお聞きするとともに、有田の町から旗艦店の店内も案内していただきました。
伝統ある産業を続けるための秘訣
1804年創業の老舗である弥左ヱ門窯の7代目、松本社長にその歴史を振り返っていただくと、
単に事業を続けてきたということではなく、常に大きな変化を伴いながら今に至るということに驚かされます。
松本社長が代を引き継いだ際は、莫大な借金を抱えており、ふとすれば事業そのものが危うい状況だったとのこと。
そのような逆境の中で、「日本の有田焼を世界に」というビジョンを掲げ、アリタポーセリンラボの立ち上げから、日本の代表的な和食器ブランドとなるまでの背景を深掘りしながら、伝統的な産業を革新しながら続けていくための原動力について紐解いてまいります。
現代のライフスタイルに溶け込むデザイン
モダンなデザインで、テーブルコーディネーター達からも人気の高いJAPANシリーズ。
そのデザインが生まれた背景について伺うと、その答えは意外にもシンプルでした。
NYの展示会に出品して、人気ブランドとなるきっかけとなったプラチナシリーズから、様々な色展開がなされるきっかけについても教えていただいております。
松本社長が生み出す、色や質感にこだわったデザインの過程やそのイメージを形にしていくプロセスなど、テーブルコーディネートをされている方にとっても、ヒントになるのではないでしょうか。
アリタポーセリンラボ旗艦店
続いて、松本社長に旗艦店を案内していただきました。
商品が引き立つように、またブランドカラーでもある黒をベースにした店内は、JAPANシリーズが季節ごとに展示されていたり、照明器具や大型の商品など、百貨店などではあまり目にすることが少ない商品も展示されていました。
日常使いの商品の他、ラデュレなど世界的ブランドとのコラボレーション商品も手に取ってみることができるようです。
旗艦店に併設されるカフェでは、アリタポーセリンラボの器を使って、地元の食材を使ったお料理をいただくことができるそうです。
元々は工場だった場所をリノベーションして作られた空間には、構造体の梁が残した開放感のある作りであることがわかります。入口には井戸がある一方、モダンなオープンキッチンがあり、伝統を守りながら革新を続けるアリタポーセリンラボのコンセプトにも通じるカフェ空間といえるのではないでしょうか。
FSPJ ACADEMYプロデューサー
慈道 美奈子(MINAKO JIDO)