日本磁器発祥の地である有田。
以前NEWSでご紹介したGWに行われる有田陶器市は、全長3㎞の通り全てが陶器で埋め尽くされ、約120万人の来訪があります。
ですが、人混みを避けてのんびりと、普段の有田の街並みを散策するのも楽しいもの。
今回は、旅行で訪れた上有田駅周辺の窯元や魅力スポットを、FSPJ認定コーディネーターYUMIの視点でご紹介いたします。
歴史と特徴を学ぶ有田陶磁美術館
特急の止まる有田駅には、観光案内所もあり、電動自転車も借りられるので、効率良く移動されたい場合はそちらもおススメですが、今回はレンタカーを使わずに巡るを目的に、上有田駅に降りました。レトロで情緒のある駅が印象的です。
まず、上有田駅から徒歩10分程度の有田陶磁美術館へ。
明治から昭和初期の有田焼を展示しており、建物自体が有田内山重要伝統的建造物群の一つになっています。
そちらへ向かう途中に、登り窯を築くために用いた耐火レンガを塗り固めて作られた、『トンバイ塀』を観る事もでき、その塀も有田散策名所となっています。
美術館では、有田焼の窯元の特徴や、時代ごとの流行なども、わかりやすく展示されています。
まずはこちらで有田焼の美しさを感じ、学んでから、各窯元を訪れると見るポイントや器を手に取る心の持ち方が変わり、おすすめです。
人気の器でランチ アリタポーセリンラボ
上有田駅近くでおススメのカフェが、ARITA PORCELAIN LABです。
FSPJパートナー企業でもあるアリタポーセリンラボ様の器を使い、地元の食材のランチが頂けます。
やはり観光すれば、その土地の郷土料理も食べてみたいもの。
佐賀の「ごどうふ」はじめ、地元の食材を使ったメニューが並びます。
ランチを作っている間は、隣のショップを覗くことが出来るなど、器を楽しみながら、食を楽しむ時間を過ごすことができます。
有田焼を楽しむ 福珠窯
上有田駅へ戻り、ゆっくりとお散歩しつつ、次の目的地へ向かいます。
緩い丘を上がっていくにつれ、家と家の距離が離れていき、歩いている途中にも窯元や器の店をいくつか見かけました。街全体が器の街なのだな、と歩いているからこそしみじみと感じられるのだと思います。
そこへ、突如として広い駐車場があり、スッキリと素朴ながら洗練されたアトリエが見えてきました。こちらが今回の目的地、福珠窯様です。
良質な素材で、伝統的な有田焼で洗練されたデザインの器を作り出されています。
毬の絵柄や、銀彩×染付のモダンな器が有名です。
敷地内にはギャラリーやアトリエ、アウトレットショップなどがありますが、まずは是非ギャラリーに行っていただきたいと思います。
そこには、新作や限定商品が素敵にスタイリングされており、福珠窯様の丁寧な作りと、有田焼の美しさに益々惹かれていくことでしょう。
テーブルコーディネートやスタイリングに使うイメージが膨らんだところで、アウトレットショップへ。アイテムごとに数多くの器が並んだ店内は圧巻です。
ギャラリーの新作との組み合わせなども考えながら、お得な価格で購入できるので、器好きな皆様でしたら時を忘れるほど充実した時間を過ごせるのではないでしょうか。
今回は、上有田駅周辺をご紹介しました。
レンタカーやタクシーで周るならば、有田焼のショップが集約された、「アリタセラ」もおすすめです。人気の窯元さんがズラッと並び、比較しながらお買い物が出来ます。
お天気が良ければ、有田焼の原料となる泉山磁石場へ寄ってもよいかもしれません。
また、タクシーの運転手さんにおススメを聞いてみたところ、有田駅近くの「佐賀県立九州陶磁文化館」は訪れた皆さんが「行って良かった」と口を揃えて言うそうです。
有田までは博多駅から特急に乗れば約80分で着きます。
博多観光から日帰りで遊びに行く事も可能なので、是非器の街を訪れてみてはいかがでしょうか。
FSPJ認定コーディネーター
杉崎 裕美(YUMI)